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「希望退職制度に応募しました。退職日前に転職活動を進めるのは違法ですか?」という質問への回答
退職日前の転職活動は「違法」ではありません!
業績不振によるリストラだけでなく、今は当たり前に黒字リストラも実施されています。希望退職制度と呼ばず、「ネクストステージ支援プログラム」「ネクストキャリア支援制度」などと名称を変えて実施しますが、目的が人員削減なので”リストラ”です。
大手企業は、そうしたリストラ時には必ず「再就職支援サービス」を用意し、退職日も「◯月◯◯日」と決定します。ところが、その再就職支援サービスは退職日以降からしか利用できません。1、2名が辞める程度なら問題ありませんが、1,000名超の希望退職者が「どうせ辞めるんだし・・・」と退職日前にバラバラと転職活動をスタートすると大変です。社内の秩序が乱れます。
ですので、再就職支援サービスは退職後以降にしか使えないようにし、「希望退職制度退職願」(各社で表現は異なります)の制約事項には、機密保持は勿論のこと、必ず「在職中は、退職日に至るまで誠実に勤務し、業務引継ぎを確実に行うこと。」といった文言が入ります。そのために退職するまで転職活動はできないと思われている方も多いようですが、希望退職制度に応募して決められた退職日前に転職活動を行うことは違法ではありません。
日本の法律では「職業選択の自由」が保障されているため、在職中の転職活動を禁止することなどできません。禁止すると会社が法律違反を犯すことになります。
中高年よ目を覚まそう!
会社員が一般的に転職活動を行う時には、会社には内緒で勤務時間外に応募、面接と転職活動を行います。理由は「在職中」の転職活動は、時間的な制約はあるものの、精神的・経済的な安定を保ちながら進められる大きなメリットがあるからです。転職に失敗しても働いているので生活には困りません。
希望退職者の転職活動も同様であるべきと考えます。会社が提供する再就職支援サービスが退職後にしか利用できない場合、退職日までに期間があるため、自己主導で在職中に転職活動を進めるのが最も賢明で有利な戦略です。ところが、希望退職後に再就職支援会社を利用して、ようやく就職活動をスタートさせる方が大半です。
同じ会社の1,000人の退職者が一斉に再就職活動をスタートしたらライバルは999人です。元同僚も次の仕事探しではライバルです!ライバルに抜け駆けするために在職中に当社の中高年就活塾をご利用され、転職先を先に決めて悠々と退職日を待つ方も多いです。賢いですよね。
希望退職制度に応募したら会社が定めた退職日には辞めさされるのですから、仕事も次第に減ってくるでしょうし、時間はたっぷりと確保できます。長年勤務した会社から退職に追い込まれるのに義理立てする必要もないでしょう。人生の岐路にたたされた状況下でも、会社が敷いたレールの上を走るのですか?
退職する前に転職活動を行えば「リストラされた人」にはなりません。世間のリストラされた人に対する目は相当に冷たいのが現実です。
「リストラされた人」は、どんなに優秀でも「リストラされた人」として見られます。1990年代の後半と違ってリストラがスタンダード化した今でも、採用担当者の中には「リストラされたような人は要らん。」という方もおられます。仮に上司から「今後は、◯◯さんにはご活躍のポジションをご用意できそうにありません。」と退職勧奨されたとしても、在職中ならば他社の人間は知る術がありません。有利に転職活動を進めることが可能です。面接時に「今の会社はリストラを実施中では?」と聞かれたら「私も年齢的には対象ですが、上司からは今後も期待している・・・と残るように言われています。」と堂々と回答しておきましょう。
「中高年よ目を覚まそう!」
退職日前に効率的に転職活動を進めるためのステップ
ステップ1.準備・自己分析
①自己分析・キャリアの棚卸し(※再重要)
●「なぜ転職したいか」「次に何をしたいか」の軸を明確にする。
●これまでの職務経験、実績、スキル、知識をすべて書き出し、客観的な強みを整理する。
●退職理由と志望動機に一貫性を持たせ、応募先企業に伝えられるよう言語化する。
②応募書類の作成
●履歴書と職務経歴書のドラフト(草案)を完成させる。
●特に職務経歴書は、自身の「市場価値」を示す生命線ゆえに力を入れる。
●職務経歴書には、具体的な実績を数値化して盛り込む。
③求人情報収集
●興味ある業界・職種の求人動向、平均年収などをリサーチし、自身の市場価値を把握する。
ステップ2.外部の転職支援サービスの活用する
会社のサービスが使えなくても、外部のプロのサポートは在職中にも利用可能です。
「自己分析」「キャリアの棚卸し」は一人で実施するには視野が狭まり大変です。「キャリアの棚卸し」を手抜きすると内容が浅くなり職務経歴書に魅力がなくなります。魅力のない職務経歴書には求人企業は反応しません。
当社「中高年就活塾」であれば、平日夕方以降や休日にも対応しますので在職中でも問題なく利用可能です。是非にご検討ください。
また、人材紹介会社の利用、転職サイトやスカウトサービスへの登録もお勧めしますが、人材紹介会社の転職エージェントは、白紙の状態から職務経歴書の作成支援はしないので、登録の前に職務経歴書のドラフトは完成させておく必要があります。転職サイトやスカウトサービスも登録内容に魅力がなければ、お声がかかりません。
ステップ3.転職活動の実行と注意点
会社が定めた退職日から逆算して、応募、面接、内定、入社日までの大まかな活動計画を立てて転職活動を進めましょう。入社日の調整は可能ですので気にする必要はありません。充足すると求人はなくなりますので、気になる求人には臆せず挑戦しましょう。
活動の注意点としては、勤務時間を避け、昼休み、通勤時間、退勤後、週末、有給休暇を利用して行い、現職の業務に支障を出さないようにしてください。また、会社のPC、スマホ、メールアドレスは使わず、個人のメール・電話で連絡を取りましょう。現職の機密情報を応募書類に記載したり、面接時に話したりしないでください。
当社では90分の無料キャリア相談を実施しております。今後のキャリアの悩みなどお気軽にご相談ください。また、転職・再就職でお困りの方は「中高年就活塾」を運営しておりますので入塾をご検討いただければと思います。無料キャリア相談は下記で受け付けております。
TEL : 075-321-4683
※不在時には折り返しお電話いたします。留守電にメッセージをお願いします。メッセージが残っていない場合は、迷惑電話も多いために折り返しの連絡はいたしません。










